保育園で子どもが怒られた日|叱る前に「どうして?」と聞けた話【4歳・2歳のパパ】
- yutaromaru111
- 7月27日
- 読了時間: 3分
更新日:8月20日
保育園からの帰り道、先生に「今日、お友達のおもちゃを取っちゃって、ちょっとトラブルになって」と言われたら、あなたは最初にどんな言葉をかけますか?
僕は4歳と2歳の子どもを育てる父親です。その瞬間、僕の口から出かかったのは「こら、ダメじゃないか」でした。なぜ取ったのか、どんな気持ちだったのか。それを聞く前に、反射的に叱ろうとしている自分がいたのです。
「つい叱ってしまう」「子どもの気持ちを聞く前に注意してしまう」と悩むパパ・ママは多いと思います。そんなとき、ふと思い出した、ある親子の話をご紹介します。
「漫画なんて、やめさせなさい」と言われた母
「漫画の神様」と呼ばれた手塚治虫さんの、子ども時代の話です。
小学生だった治少年は、授業中にノートへ漫画を描いていて、先生に見つかり、こっぴどく叱られました。当時、漫画は今のように認められた存在ではありませんでした。
母・文子さんも学校に呼び出され、先生からこう言われます。「漫画なんて描かせるのをやめさせなさい」。
普通なら、家に帰って子どもを叱るところです。「あんたのせいで、お母さんが恥をかいた」「もう漫画はやめなさい」と。
でも、文子さんは違いました。家に帰ってきた母が治少年に言ったのは、こんな言葉だったそうです。
「どんな漫画を描いたの?見せてちょうだい」
黙って読んで、「面白いね」
母は、息子が差し出したノートを、何も言わずに最後までじっくり読みました。
そして、こう言ったそうです。「面白いね」
——たった、それだけ。
後に多くの研究者が語っています。もしこの母のひと言がなかったら、僕たちの知る「漫画の神様」は生まれていなかったかもしれない、と。
僕の胸に残ったのは、「面白いね」と褒めたことではありません。もっと手前のことです。
先生に怒られるようなことをした息子に対して、文子さんは先入観を持たずに向き合った。「叱るべきもの」として子どもを見るのではなく、「この子は何をしたかったのだろう?」と、まず知ろうとした。
その姿勢こそが、本質なんじゃないかと思いました。
叱る前に、子どもを見ようとしたか
僕は、どうだろう?
子どもが何かをすると、つい「ちゃんとしなさい」「ダメでしょ」が先に出ます。周りに迷惑をかけていないか、常識から外れていないか。それを気にするあまり、その子が「何を考えて、何をしたかったのか」を見ようとしていなかった気がします。
文子さんは、世間が「ダメ」と言ったものを頭ごなしに否定しませんでした。まず自分の目で見て、自分の頭で考えた。
それは、強さです。
世間の評価や先生の言葉に流されず、「自分は、自分の子をちゃんと見る」と決めること。簡単なようで、とても難しいことです。
僕も、保育園の先生の言葉に思わず子どもを叱ろうとしました。でも、その前に聞くべきでした。「どうして、取りたくなったの?」と。
先入観をいったん置く。叱るのは、それからでも遅くない
何でも肯定しろという話ではありません。悪いことは、悪いと伝える必要があります。
ただ、その前に。
世間がどう言おうと、まず自分の目でその子を見ること。「ダメな子」という先入観をいったん置いて、「この子は何を考えていたんだろう」と知ろうとすること。
文子さんの「どんなのを描いたの?」は、たぶん、そういう問いです。
僕もそんなふうに、子どもと向き合える親でありたい。叱るのは、その子のことをちゃんと知ってからでも、遅くありません。
そう思えただけで、保育園からの帰り道の景色が、少し違って見えました。
子どもが何かで叱られたとき、あなたは最初に、どんな言葉をかけますか?
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