甘えさせると自立が遅れるのがこわい|「パパあそぼ」に応え続けて分かったこと【4歳・2歳のパパ】
更新日:9月5日
「そんなに甘やかして、自立できなくならない?」――子どもの「パパあそぼ」に応え続けていると、そんな声が気になることはありませんか。実は児童心理の世界では逆のことが言われています。たっぷり甘えられた子ほど、安心して外の世界へ挑戦できる――ボウルビィの愛着理論と父親の育児参加の研究を手がかりに、家族との時間を優先する理由を、4歳・2歳の2児のパパの体験談とともに紐解きます。
「家族優先で仕事は大丈夫?」と聞かれる
平日の夕方。仕事を切り上げて帰ると、4歳の長男が「パパ、きょうも いっしょにあそべる?」と聞いてきます。「あそべるよー」「やったー!」。わが家では、めずらしくない光景です。働き方を変えてから、家族との時間の優先度を意識的に上げてきました。そのぶん、たまに聞かれます。「そんなに家族優先で、仕事は大丈夫?」。正直、大丈夫じゃない日もあります。それでも優先度を下げないのには、理由があります。
家族を優先する理由はいくつもある
子どもとの時間は限られているから。家族からパワーをもらえるから。というか、大切なものを大切にするのに理由なんていらなくない?――ぜんぶ本音で、どれも間違いではありません。でも最近感じている、また別の理由があります。それは、小さい頃からしっかり子どもに向き合ったほうが、子どもが早く自立すると思うからです。
「甘えさせると自立が遅れる」は逆かもしれない
「そんなにべったりで、甘えん坊にならない?」と思う人もいるかもしれません。抱っこをせがまれるたびに応じて、遊ぼうと言われるたびに遊んで。甘やかしすぎでは?と、ぼくも少し不安だった時期があります。でも調べてみると、児童心理の世界ではどうやら逆のことが言われているようです。心理学者ボウルビィの「愛着理論」では、親のような特定の大人が子どもにとっての「安全基地」になることが大切だとされています。安全基地とは、怖いことや悲しいことがあったときに「ここに戻れば大丈夫」と思える存在のこと。そして面白いのはここからで、安全基地がしっかりしている子ほど、安心して外の世界を探索し、挑戦する意欲が高まるといいます。「離れても、また戻れる場所がある」。その信頼があるからこそ、子どもは親から離れて、ひとりで新しい世界や人間関係に飛び込んでいける。これが精神的な自立の土台になります。つまり、幼児期にたっぷり甘えてたっぷり受け止めてもらうことは、自立を遅らせるどころか、自立のための燃料補給なのです。父親の関わりについての研究もあります。国内の約2万8千世帯の親子を対象にした調査の分析では、生後6カ月時点で父親が育児に前向きに関わっている家庭ほど、3歳時点で子どもの発達が遅れるリスクが小さかったと報告されています。パパの向き合いは、ちゃんと子どもに届いている。そう思うと、少し勇気が出ます。
抱っこは、手を離すための準備
もちろん、わが家の子育てが正解かどうかはわかりません。研究データがどうであれ、目の前のわが子に当てはまるかもわからない。それでも、こう考えるようにしています。いま抱っこするのは、いつか気持ちよく手を離すため。「パパ、あそぼ」に応え続けるのは、いつか「友だちと遊ぶからいい」と言われる日のため。たっぷり甘えた子から順番に、親の手を離れていくのだとしたら。いまのこのべったりの時間は、子離れ・親離れに向けた、いちばんの準備なのかもしれません。「パパ、きょうも いっしょにあそべる?」――この質問をされる回数は、もう決まっていて、確実に減っていきます。だからぼくは今日も、仕事を調整して「あそべるよー」と答えます。仕事は大丈夫かって?大丈夫にするから、大丈夫。あなたが家族との時間を大切にする理由は、なんですか?
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